初段 黒帯をとって   盛岡市立杜陵小学校5年 狐崎 裕次郎

ぼくは小さいころから大道じゅくの空手(空道)を習い、今回の昇段しんさ会であこがれだった黒帯合かくとなりました。さく年、12月に一回目の審査をうけましたが、残念ながら不合格となり涙がでるくらいくやしかったものだから、今回はぜったい合格するぞという強い気持ちがありました。きほん、いどう、体力しんさのつぎに、もっともむずかしいれんぞく組手です。組手5人、すもう5人を休まずに戦いぬかなければなりません。仙台に審査に行く前から、いっぱいきんちょうしていやな気持ちになりましたが、先生やなかまたちががんばれとはげまされて、心強くなり 『よし、ぜったいにやるぞ』という強い気持ちになりました。しんさの最中、とても心細かったけど最後までがんばり続けることができました。東先生からしんさ結果、合格と言われてときは本当にうれしかったです。ぼくは、いままで大道じゅくの空手をがんばって続けてきたことは本当によかったと思います。これからも今回の苦しかった経験を学校生活に、スポーツにがんばっていけるよう努力していきたいです。先生いままでありがとうございます。そしてこれからもよろしくおねがいします。 オス

黒帯挑戦への道のり

 裕次郎は幼少期から大道塾自体が身近にあるためか、それとも宿命なのか、道場に足を運ぶ機会が多く、屈託のない、持ち前の愛嬌もありすぎて、本当にやれるのだろうかという不安がありました。3人兄姉の末っ子、兄も姉もおかげさまで初段を取得することができました。ふざけすぎも多々あり、怖い者知らずの性格もあって物怖じしないタイプには少々呆れもあり、不安もありましたが今回その不安もそっちのけに、堂々と黒帯合格を東塾長から告げられました。昨年、12月に年末審査が仙台市で行われ、いいとこなしの結果は保留(不合格)となりました。負けて、やられて、悔しかったのか、審査終了後、涙を流していました。このことがよい経験になればいいなと心のなかで応援はしていたものの、審査が終わればいつもの緊張感がない、にこにこ裕次郎に逆もどりです。だれにでも愛嬌をみせ、ある意味子供らしさたっぷりなのですが、正直だいじょうぶなのか・・・と女房と不安をいだいていました。

 我が子供たちは、全員黄色取得以降常に、仙台、東京など盛岡支部審査ではなく他の支部生との受験を望み実施させてきました。いわゆる、他の道場での場慣れを多く経験させ度胸をつけさせたいという親の強い希望からそうさせてきました。合宿、東北大会、全国大会、仙台審査を経験してきたせいか、試合慣れもしてきたように思いました。09年の東北大会では、小学3、4年生の部でベスト4入りを果たし、盛岡支部での特訓ぶりの成果もあって、本番では物怖じしないタイプに成長しているかなと思いつつ、息子の屈託のない性格をみていると常に不安は尽きないものを覚えました。なにか、せめて大道塾だけでも取り柄をもってほしいと思い、親子で道場に通う毎日でした。今回の黒帯挑戦、数日前から『緊張するー 緊張するー』と連発のお叫び・・・・一回目審査の苦い保留の経験(怖さと不安)があったのでしょう、彼なりに自分と戦っている様子が伺えました。『お父さん、ぼく緊張するけど、がんばるからね』と何回も自分にいいきかせるように話していました。審査が始まると、崖っぷちに立たされた思いなのでしょうか、目は一点をみていたように感じました、いつになく気合いがはいっていたように思いますしこのような息子をみたのは初めてのようにも思いました。声も高くでていました。結果は、7.5勝、肩で息をしている様子は、たくましくも見えました。最後に、合格の判定を塾長からいたたいたときは、親として安堵感を覚えました。表情にはだしませんでしたが、(心の中で、よくやった、がんばったな裕次郎)と自分が合格したようなうれしさになりました。今後は、大道塾の黒帯として、堂々と胸を張りますますチャレンジ精神をもって、前進していくよう期待します。裕次郎、今回のこの経験を忘れずにがんばる気持ちを大切にしてください。合格おめでとう。

狐崎 裕次郎の父