<昇段審査を終えて!> 平成21年3月 柴田 努(36歳)さんより

まずはこの場をお借りして狐崎先生、並びに先輩の皆様、道場生の皆様、そして審査当日に応援していただいた皆様に厚くお礼申し上げます。本当にありがとうございました。

皆さんからの声援があったからこそ、こうして昇段、黒帯合格が出来たことと思っております。

2001年9月に大道塾に入門するまで、私は格闘技自体に大変興味を持っていたのですが、実際にやってみようとは思っていませんでした。2001年に転勤の為、盛岡に来ました。その頃から、仕事と家庭の往復に何か言いようの無い気持ちを持っていた私は、以前から関心のあった格闘技をやってみようと思ったのです。いろんな格闘技から大道塾を選んだのは、10数年前に見た大道塾がモデルとなったテレビドラマの印象が強烈に脳裏に焼きついていたからです。普通の会社員が同じような境遇の人たちと道場で切磋琢磨して、そこで培った精神力で仕事での困難にも立ち向かっていく主人公の姿に共感していたのかもしれません。しかし、実際にやってみると体がなかなかついていかなくて大変な毎日でしたが、とにかく稽古のある日は出来る限り出席して覚えようとしました。

入門する前は、稽古が仕事と家庭の妨げになるのではと心配していましたが、家族の協力もあって、充分に稽古に取り組むことが出来、毎日の生活にも張りが出来たように思います。今回の昇段審査は3回目の受験となり、2回保留(不合格)となったわけです。非常に厳しい審査でした。過去の昇段審査はいずれも惨憺たるもので、審査の後は落ち込んでいたのですが、やはりここまできたからには、是非黒帯を腰に巻きたいという思いが強く、結果はどうであれ、もう一度挑戦することにしました。

今回の審査には、妻と息子を連れてきたのですが、本当は連れてこない予定でした。

しかし、このままではまた失敗するような気がして、敢えて家族の前で昇段審査を受けることで自分自身奮起できるのではないかと強い意志で望んだつもりです。

大道塾の昇段審査は、基本、移動技、そして最後が難関とされる連続組手で過半数の勝ちをおさめなければならないのです。組手の最中は、何度も力尽きそうになりましたが、時折聞こえてくる息子の声援に後押しされ、何とか結果を残し狐崎先生からも『合格だ』という判定をいただいて、昇段審査(初段)合格をすることが出来ました。息子が私の姿を見て何か感じるものがあったのかはわかりませんが、審査が終了した後に息子から「よかったね、おめでとう。」と言ってもらったことが、唯一涙が出るくらいうれしい一言であり、大道塾の空手をしてよかったと思った瞬間でした。

最後に、これからは、黒帯をしめる者として、後輩の手本となり、大道塾の益々の発展に貢献していく所存です。これからも宜しくご指導、ご鞭撻をお願い申し上げます。     

                                    押忍

(狐崎 支部長談)

 このたびの、昇段、黒帯取得本当におめでとうございます。柴田が入門したのは、20代後半だったろうか、いまでも入門当初だったころのことを覚えています。稽古に対する姿勢は、まじめで一生懸命努力するタイプで、空道着が毎回汗まみれになるくらい練習をしていた。11つの積み重ねが今回の黒帯を獲得する成果となってあらわれたことと思われます。今後は、指導性も持っていることから後輩の育成にも従事し、自身の力量を高めることにも益々努力していただきたい。昇段審査大変ご苦労様でした。